夏の到来とともに、日本では独特の季節の挨拶が交わされます。
その代表が「暑中見舞い」と「残暑見舞い」です。これらは単なる形式的な挨拶ではなく、日本人の繊細な心遣いと季節を大切にする文化を反映した美しい習慣です。
しかし、この二つの挨拶、似ているようで実は重要な違いがあります。
本記事では、暑中見舞いと残暑見舞いの違いを詳しく解説し、適切な使い方を提案します。
暑い季節を乗り越えるための心温まるコミュニケーションツールとして、ぜひ活用してください。
暑中見舞いと残暑見舞い似ているようで違う!

暑中見舞いと残暑見舞い、似ているようで少し違います。この違いを知ることで、より適切な方法で、より心のこもった挨拶を送ることができます。
以下に、暑中見舞いと残暑見舞いの違いを表にまとめました。
| 項目 | 暑中見舞い | 残暑見舞い |
|---|---|---|
| 時期 | 7月7日(立秋の前日)から8月7日頃(立秋)まで | 8月8日(立秋)から9月上旬頃まで |
| 挨拶の内容 | これからの暑さを乗り越えられるよう励ます内容 | 残る暑さを乗り越えられるよう励ます内容 |
| デザイン | 夏らしい明るいデザイン(向日葵、風鈴、金魚など) | 秋の気配を感じさせるデザイン(萩、月見、虫の音など) |
立秋からは「残暑見舞い」へ
「暑中見舞いをいつから出すか」については諸説あります。
梅雨が明けてからという説や、二十四節気の小暑(7月7日頃)から立秋(8月7日頃)の前までという説、夏の土用の時期(7月20日頃~立秋前まで)など。そもそも暑中見舞いとは「夏の暑さが厳しい時期の安否伺い」なので、梅雨が明けて夏らしくなった頃から出すのが良いでしょう。今年は平年より梅雨明けが早く猛暑が続いているので、すでに出している方もいらっしゃるかもしれませんね。
ただ、梅雨は通常西から順に明けていくため、自分の住んでいる地域で梅雨が明けても相手先はまだ、ということもありますのでご注意を。
そして、立秋を過ぎたら残暑見舞いに切り替わります。 「いつまでに送るべきか」についても諸説ありますが、8月中に送るのが通例です。
まず、挨拶の決まり文句は「暑中お見舞い申し上げます」が「残暑お見舞申し上げます」にかわります。これは、立秋を過ぎると暦の上では秋で、いくら暑くとも「暑中」とは言わず「残暑」と呼ぶためです。
そのほかにも、暑中見舞いの場合は文末の日付を「○年 盛夏」(「○年○月」でも可)としますが、残暑見舞いの場合は「○年 晩夏」(または立秋、葉月)とします。
引用:立秋からは「残暑見舞い」へ
正しい挨拶マナー
この挨拶マナーを参考にして、適切な暑中見舞いと残暑見舞いを送りましょう。
- 適切な時期に送る:時期を守り、適切なタイミングで送ることが重要です。
- 文面の選択:相手との関係性に応じた文面を選びましょう。ビジネス関係なら丁寧な表現を、親しい間柄ならカジュアルな表現を使用します。
- 手書きを心がける:特に宛名や署名は手書きにすることで、誠意が伝わります。
- 返信のマナー:暑中見舞いや残暑見舞いを受け取った場合、お礼の返信を送ることが望ましいです。
- 喪中の方への配慮:喪中の方には暑中見舞いや残暑見舞いを送らないのが一般的です。
- 電子メールの活用:最近では、電子メールでの暑中見舞いや残暑見舞いも増えています。ただし、重要な取引先や目上の方には、従来通り郵送での挨拶が望ましいでしょう。
適切な使い分け方
たとえば、8月5日に友人に送る場合は「暑中お見舞い申し上げます。夏休みの計画はありますか?」と暑中見舞いを。
8月20日に取引先に送る場合は「残暑お見舞い申し上げます。夏季休暇を経て、秋の新製品展開に向けて邁進する所存です」と残暑見舞いを選ぶといった具合です。
- 日付を意識し 8月7日前なら暑中見舞い、8月8日以降なら残暑見舞いを選びましょう。
- その年の暑さの状況に応じて柔軟に対応。猛暑が続く年は、9月に入っても残暑見舞いを伝えることができます。
- ビジネス関係では日付を守り、私的な関係ではやや柔軟に対応するなど、TPOに応じて使い分けましょう。
- 暑中見舞いでは夏の楽しみや暑さ対策、残暑見舞いでは夏の思い出や秋の展望など、時期に合わせた話題もあります。
季節の挨拶の重要性
季節の挨拶は、日本文化の中で大切なものです。
春の桜、秋の紅葉、冬の雪景色。そして夏は、暑中見舞いと残暑見舞いです。これらの挨拶を通じて、私たちは季節の移り変わりを感じ、自然との調和を大切にする心を育むことができました。
たとえば、職場の同僚に暑中見舞いのメールを送ることで、仕事の話題だけでなく、健康を気遣うきっかけになります。家族や友人に残暑見舞いの手紙を出せば、久しぶりの近況報告や、再会の約束につながります。
このように、季節の挨拶は人と人とのつながりを深め、コミュニケーションを豊かにする大切な習慣なのです。
暑中見舞いと残暑見舞いの違いを理解し、適切に使い分けることで、より心のこもった季節の挨拶を送ることができるでしょう。
暑中見舞いとは

暑中見舞いとは?
簡単に言えば、夏の 盛りに知り合いや取引先に挨拶状を送ることです。「暑い 中、お元気ですか?」という気持ちを込めて、相手の健康を気遣う言葉を添えるのが一般的です。
例えば、「厳しい暑さが続きますが、お体ご自愛ください」といった文面で、相手を思いやる気持ちを伝えます。
ハガキやメール、今ではSNSのメッセージなど、様々な形で送られています。
暑中見舞いの基本の書き方
(イラスト:じゃらん) 暑中見舞いは、以下の1~6で文面を構成するのが基本です。
【基本構成】
1、お見舞いの言葉
2、添え文/先方へのお伺い
3、添え文/こちらの近況
4、添え文/今後の付き合いのお願い
5、添え文/先方の健康を願う言葉
6、日付1:お見舞いの言葉は、少し大きめに書くと、見栄えがよくなります。
暑中見舞いには、拝啓・敬具などの頭語・結語は入れません。また、「。」や「、」の句読点も打たなくてもよいとされています。2~5:「添え文」は、全体で本文と考えていいでしょう。
2:相手の近況を伺う → 3:こちらの近況を伝える → 4:今後の付き合いのお願い → 5:相手の健康を願う
というのが基本の流れ。相手が変わっても、この基本に沿っておくと書きやすいです。6:詳細な日付は不要。「盛夏」がよく使われるほか、文月、七月、葉月、八月などでもよいです。
引用:じゃらんネット
送る時期と期間は?
暑中見舞いを送る時期は、梅雨明けから立秋の前日までです。具体的には、7月中旬から8月7日頃までが一般的です。
例年の目安としては、
- 関東地方は7月20日頃~8月7日
- 関西地方は7月15日頃~8月7日
ただし、近年の気候変動で梅雨明けの時期が変わることもあるので、その年の気象情報に注意が必要です。
暑中見舞いの目的とは?
暑中見舞いの主な目的は、夏の暑い時期に相手の健康を気遣い、関係を維持・強化することです。単純な形式の挨拶ではなく、心のこもったコミュニケーションツールとして大きな意義があります。
例えば、学生時代の友人に暑中見舞いの気持ちを伝えることで、久しぶりの再会を約束するきっかけになるかもしれません。また、取引先に暑中見舞いの気持ちを伝えることで、ビジネスチャンスが生まれるかもしれません。
具体的な意義としては、
- 人間関係の維持持続で長く会わない友人や遠方の親戚との絆を深められます。
- ビジネス関係の強化として取引先や顧客との良好な関係を築くことができます。
- 日本の四季を大切にする文化の一部として、季節の移ろいを感じる。
- 簡単な近況を伝え合うことで、お互いの生活を知るきっかけになります。
このように、暑中見舞いは日本の夏の文化として、人と人とのつながりを大切にする心温まる習慣なのです。
残暑見舞いとは

残暑見舞いの定義
残暑見舞いは、暑中見舞いの後を受けて送る夏の挨拶状です。
「残暑」とは、立秋を過ぎても残る暑さのことを指します。つまり、残暑見舞いは「まだ暑さが残っているが、お元気でしょうか」という気持ちを表すものです。
たとえば、「残暑お見舞い申し上げます。涼しい秋の訪れが待ち遠しいこの頃ですが、いかがお過ごしでしょうか」といった文面が一般的です。
引用:残暑見舞いを送るのはいつから?今すぐに使用できる例文や書き方もご紹介
残暑見舞いの送付時期は、立秋(8月8日頃)から9月中旬までです。
具体的には、
- 開始日は8月8日頃(立秋の日)
- 終了日は9月中旬(お彼岸の頃まで)
ただし、近年の猛暑傾向により、9月末まで発送する人が増えています。気候の変化に応じて柔軟に対応するのが良いでしょう。
残暑見舞いの目的と意義
残暑見舞いの主な目的は、暑中見舞いと同様に相手の健康を気遣い、関係を維持することです。
しかし、夏の終わりから秋への移行期に送信されるため、少し異なる意味合いも持っています。
残暑見舞いの具体的な意義としては、
- 季節の変わり目の挨拶で夏から秋への移行を意識して季節の変化を共有します。
- 暑中見舞いの補完として暑中見舞いを出忘れた場合の回答になります。
- 新学期・新年度の始まりを9月からの新学期や下半期を教えてもらえますか。
- 秋の行事の準備として秋の行事や予定について触れ合う機会になります。
このように、残暑見舞いは夏の終わりを告げつつ、秋への期待を込めた日本独特の季節の挨拶なのです。
まとめ
記事のポイントを簡潔にまとめます。
発送時期:
暑中見舞い:7月中旬~8月7日頃
残暑見舞い:8月8日頃~9月中旬
挨拶内容:
暑中見舞い:夏本番の暑さへの対処を願う
残暑見舞い:暑さへの気遣いと秋の訪れを意識する
使用する表現:
暑中お見舞い:「暑中お見舞い申し上げます」
残暑お見舞い:「残暑お見舞い申し上げます」
暑中見舞いは7月中旬から8月7日頃まで、夏本番の暑さへの対処を願う挨拶。
一方、残暑見舞いは8月8日頃から9月中旬まで、残る暑さへの気遣いと秋の訪れを意識した挨拶です。
どちらも「お見舞い」であることが分かるように、相手の健康を気遣う気持ちが込められています。
暑中見舞いと残暑見舞いを通じて、人と人とのつながりを深め、日本の四季を愛でる心を育んでいきましょう。
大切なこととして、心を込めた夏の挨拶を送ることで、暑い季節を乗り越え、爽やかな秋を迎える準備ができるはずです。
この日本独特の美しい習慣を、これからも大切に継承していきたいものです。





