最近、SNSやグルメメディアでSwicy(スウィーシー)という言葉を頻繁に目にするようになりました。これはSweet(甘い)とSpicy(辛い)を掛け合わせた造語で、単に辛いだけではなく、甘みや他の要素が重なった多層的な味わいを指します。2024年ごろにアメリカのZ世代から始まったこのトレンドは、日本にも上陸し、新たな食の波を起こしつつあります。
そして、このトレンドにいち早く反応したのが、スターバックスコーヒージャパン(以下、スタバ)です。
2025年、スタバはブランド初を謳った辛いフラペチーノ『ホットハニー オリエンタル マンゴー & ティー フラペチーノ』を発売し、大きな話題を呼びました。しかし、それは期間限定の商品でした。2026年を迎えた今、読者の皆様の中には、あの辛いフラペチーノが再び現れるのではないか、と期待している方も多いのではないでしょうか。
本記事では、スタバの辛いフラペチーノの過去の詳細を振り返りつつ、2026年の再販の可能性や、カスタムでの再現について検証します。
さらに、スウィーシーの進化系であるスワンジーやフライシーの正体、そして今すぐにスウィーシー体験ができる店舗や商品についても解説します。
目次
伝説のホットハニーを覚えている?スタバが仕掛けたスウィーシーの伏線

スタバは、常に時代の半歩先を行く商品開発で知られています。2025年に登場した『ホットハニー オリエンタル マンゴー & ティー フラペチーノ』は、まさに日本におけるスウィーシーブームの伏線となった商品でした。アメリカで先行して流行していた蜂蜜と唐辛子の組み合わせを、フラペチーノという形で日本に紹介したのです。
2025年に登場した『ホットハニー オリエンタル マンゴー』の衝撃
PR TIMESの記事によると、スタバは2025年6月4日(水)より、『ホットハニー オリエンタル マンゴー & ティー フラペチーノ』を発売しました。これは、日本のスタバ初となる「辛いフラペチーノ」でした。ベースはマンゴーとティーのフラペチーノ。そこに、「ホットハニー」という、蜂蜜に辛味成分を加えたソースを合わせたのです。
スターバックス コーヒー ジャパン 株式会社[本社所在地:東京都品川区、代表取締役最高経営責任者(CEO):森井久恵]は、6月6日(金)よりスターバックスのサマーシーズン第2弾として発売中の『オリエンタル マンゴー & ティー フラペチーノ®』にビリビリっと刺激的な辛さがたまらない「ホットハニー」を追加した、スターバックス初の本当に辛い#辛フラペチーノ®『ホットハニー オリエンタル マンゴー & ティー フラペチーノ®』を発売します。思わず火を噴きそうなホットハニーをトッピングし、これまでとは異なる新体験の刺激的なフラペチーノ®です。
※引用:スターバックス公式リリース
「フラペチーノ」という、甘くて冷たいデザートに「辛さ」を加えるという発想は、当時の読者に大きな衝撃を与えました。一口食べると、マンゴーの甘みとティーの爽やかさが広がり、その後にホットハニーのピリッとした辛さが追いかけてくる。この「冷たい×甘い×辛い」の重層的な味わいは、まさに現代のスウィーシーの定義そのものでした。期間限定での発売でしたが、その新感覚な味わいはSNSなどで大きな話題となりました。
2026年の再販はある?カスタムで再現できるか検証!
では、2026年の今、あの『ホットハニー オリエンタル マンゴー & ティー フラペチーノ』の再販はあるのでしょうか。結論から申し上げますと、2026年4月現在、スタバからの公式な再販情報は発表されておりません。スタバは、季節ごとに異なる商品を展開しており、過去の商品がそのまま再販されることは稀です。
しかし、スタバの魅力はカスタムにあります。過去の商品をベースに、現行の材料を組み合わせて再現できないか、と考える読者も多いでしょう。当時のベースは『マンゴー&ティーフラペチーノ』でしたが、これは現在スタバの定番メニューには存在しません。現在の定番である『マンゴーパッションティーフラペチーノ』は、パッションティーの酸味があるため、当時のオリエンタル マンゴーとは少し異なります。
さらに、最も重要な要素であるホットハニーは、スタバのレギュラー材料ではありません。そのため、カスタムで完全に再現することは極めて困難です。
類似した味わいを目指すのであれば、マンゴー系のフラペチーノにチャイシロップを追加してスパイシーさを出す、あるいは店舗にあるスパイス(シナモンなど)を振りかけるといった方法が考えられますが、それはあくまで類似品であり、当時のホットハニーの辛さと甘さのバランスを再現するものではありません。スタバの辛いフラペチーノの再販については、引き続き調査を継続します。
スウィーシーの進化系スワンジーとフライシーって何者?
2026年の食トレンドは、スウィーシーからさらに細分化が進んでいます。FOODEX JAPAN 2026でも注目された、スワンジー(Swangy)とフライシー(Fricy)について解説します。これらは、スウィーシーの甘い×辛いという基本構造に、新たな要素を加えたものです。
酸っぱさが加わったスワンジー(Swangy)は酸辣湯がヒント
スワンジー(Swangy)は、Spicy(辛い)、Sweet(甘い)にTangy(酸味)を掛け合わせた造語です。エキスパートの見解によると、この新たな味覚は、長く続くスパイスブームがひと段落し、ただ辛いだけではない多層的で奥行きのある味覚体験を求める変化だと考えられています。
具体的な料理例としては、酸辣湯(サンラータン)が挙げられます。酸辣湯は、酢の酸味、唐辛子や胡椒の辛味、そして具材の旨味が融合した、まさにスワンジーな料理です。デザートやスナックにおいて、このスワンジーな味わいを実現しようとする動きもあります。例えば、梅やレモンといった酸味のあるフルーツにスパイスを合わせた、新感覚のメニューが登場しています。
フルーツが主役のフライシー(Fricy)は夏の定番になる?
フライシー(Fricy)は、Spicy(辛い)にFruity(フルーティー)を掛け合わせた造語です。これは、フルーツの自然な甘みと爽やかさに、スパイスの刺激を加えたものです。エキスパートの見解では、具体例として、スパイスをかけたマンゴーなどが挙げられています。
FOODEX JAPAN 2026でも、このフライシーな商品は注目を集めました。例えば、カナダ発のプレミアムソルベ「Righteous Dairy Free Sorbetto」は、水と果物をベースにしたソルベで、グルテンフリー&ヴィーガン対応。そのフレーバーとして、マンゴーパイナップルやラズベリーライムなど、素材の味をダイレクトに感じられる贅沢な味わいにスパイスを効かせたものが提案されています。
コストコでは4月上旬より1ヶ月限定で販売予定。フルーツの甘みとスパイスの刺激は、夏の暑い時期にぴったりの組み合わせであり、フライシーは今後の夏の定番トレンドになる可能性を秘めています。
日本人のDNAにはスウィーシーが刻まれていた?うなぎと山椒の意外な関係
Swicy(スウィーシー)という言葉は新しいですが、その本質である「甘い×辛い」の組み合わせは、実は日本文化に古くから深く根付いていました。私たち日本人は、無意識のうちに、この多層的な刺激を日常的に楽しんできたのです。その代表的な例が、うなぎの蒲焼と山椒の組み合わせです。
うなぎの蒲焼の、醤油と砂糖をベースにした甘辛いタレ。そこに、舌が痺れるような独特のスパイス(山椒)を合わせる手法は、現代のスウィーシーの定義に完璧に合致する。これは、日本における最も古いスウィーシー体験の一つと言える。山椒の刺激が、うなぎの脂の甘みを引き立て、同時に口の中をさっぱりとさせる。この重層的な味わいの構成は、現代のSwicyトレンドの源流とも言えます。
実は昔から食べていた!伝統的な日本のスウィーシーとは?
うなぎと山椒以外にも、日本には伝統的なスウィーシーな組み合わせが多数存在します。いくつかの例を挙げます。
- みたらし団子+七味: 甘辛い醤油ダレのみたらし団子に七味唐辛子を振りかける。
- 焼き鳥(タレ)+七味: 甘辛いタレの焼き鳥に七味唐辛子を合わせる。
- 柚子胡椒+蜂蜜: 柚子胡椒の辛味と蜂蜜の甘みを組み合わせる。
これらの例から、日本人は古くから、甘さと辛さ、そして香りや痺れといった要素を組み合わせて、食を楽しんできたことがわかります。Swicy(スウィーシー)は、日本文化にとって決して異質なものではなく、むしろDNAに刻まれた、馴染み深い味覚の進化系と言えるのです。
モスプレミアムや袋麺も!今すぐ店舗で食べられる最新メニュー
スタバの辛いフラペチーノの再販はありませんが、2026年の日本はスウィーシーなメニューで溢れています。今すぐ店舗で体験できる、あるいはこれから発売される最新のスウィーシーな商品を紹介します。
- モスプレミアム: モスフードサービスの高級ブランド「モスプレミアム」では、スウィーシーなハンバーガーやドリンクなどの商品展開が進んでいます。
- 袋麺: 各社から、スウィーシーな味わいをテーマにした新しい袋麺が相次いで発売されています。多層的で奥行きのある辛味を手軽に楽しめます。
モスプレミアム(MOS PREMIUM)は、モスバーガーが手掛ける「大人のためのグルメバーガー&クラフトビール」のフルサービス型レストランです。1個1,000円〜1,500円以上の高付加価値なハンバーガーやアルコール類を、落ち着いた空間で提供しています。
※引用:モスバーガー公式サイト
FOODEX JAPAN 2026で紹介された最新フードも、順次日本市場に導入されます。
✅COCONO進化系こんにゃくスイーツ
100%植物性!COCONOのココナッツヨーグルト。こんにゃく粉を使用した新感覚デザート。3月末より成城石井(一部店舗)で販売予定。

✅Takis(タキス)
アメリカで爆発的人気のトルティーヤスナック。くるっと巻いたザクザク新食感が特徴。ドラゴンスイートチリはSwicy。他にもFuego(激辛)、Blue Heat(青いパウダーが特徴的)などのフレーバーがある。中毒性たっぷりの刺激的なラインナップ。

✅韓国トッポギスナック
韓国で大ブームのデザートブランドが日本でも話題。蜂蜜バター、チーズ、サワークリームオニオンなどのフレーバーがある。ダイソーでも販売されている。

これらの商品は、モスプレミアムのような店舗、成城石井、コストコ、ダイソーといった小売店で先行体験できます。最新の食トレンドを、ぜひその舌で味わってみてください。
まとめ
長く続いた激辛ブームは、単一的で記号的な刺激の時代でした。
しかし、2026年の食トレンドSwicy(スウィーシー)、そしてその進化系であるSwangy(スワンジー)、Fricy(フライシー)は、ただ辛いだけではない、多層的で奥行きのある味覚体験を提案します。甘さ、辛さ、酸味、フルーツの爽やかさが複雑に重なり合うことで、一口食べるごとに味覚が更新されるような、中毒性の高い体験を生み出します。
日本独自の甘辛文化と世界のスパイス文化が掛け合わさることで、食の可能性はさらに拡張されます。
ビジネスの現場においても、既存商品のSwicy化や健康×刺激のニッチ市場、日本の伝統的なかんずりやゆず胡椒を「JAPANESE SWICY SAUCE」としてグローバル展開する戦略など、巨大なビジネスチャンスが生まれています。
ただ辛いはもう古い。これからは甘くて、辛くて、離れられない。このSwicyな体験を、モスプレミアム、成城石井、コストコ、ダイソーといった店舗、あるいはコンビニの袋麺などで、ぜひ先行体験してみてください。


